京都市会を分かりやすく皆様にお伝えします。

4月度交通水道委員会質疑

2009年4月10日

4月10日10時より京都市会第2会議室で、交通水道委員会が開会され、私も柴田章喜副委員長(左京区)、日置文章委員(北区)、平山賀一委員(西京区)とともに出席しました。

交通水道委員に選任されて初めての委員会。緊張しましたが、最終盤の一般質問で手を挙げ、元気いっぱいに質疑を敢行。さわやかなスタートを切ることができたと思います。

まず、昨年の市長選挙の時に、若い世代の方がWEB上で立ち上げた「選挙ドキドキ初体験プロジェクト」を紹介。若い世代の側から候補者に“逆マニフェスト”を提示するという企画なのですが、応募された政策テーマの断然トップが交通局所管のもので、実に25%以上もあったのです。若者に最も関心が大きい政策に携わることに対して、強い決意を抱いていると表明しました。

地下鉄事業は、1日平均で約3,800万円の赤字が累積しており、京都市の財政を圧迫している大きな要因となっています。その危機感から、3月27日と4月7日の2日間で、東西線の17駅すべてを回って徹底的に調査しました。いくつかのポイントがあるのですが、今回は特に“駅ナカビジネス”に絞って質疑を展開。

5年間で収益を10倍に増やすとの目標を立て、現在は具体的な計画を策定中とのこと。全庁挙げた増収への取り組みが、絵にかいた餅にならないよう、具体的にキメ細かく聞きました。私は、東西線で通勤するすべての市職員から、利用者の立場に立った生の意見を聞くべきであることと、平日の昼に利用する客層である中高年の女性にも、積極的にアンケートをお願いすること、そして学生をはじめとする若い世代にもニーズを探るべきと訴えました。

理事者から、前向きな答弁がありました。どんな世界でもマーケティングは大事です。目標をしっかりと見据え、スピード感を持って取り組んでいくべきではないでしょうか。

同時に、「公共」を大切にする心を重視すべきと訴えました。具体的には、他都市の民営鉄道で実施されている「善意の傘」を紹介。急にゲリラ豪雨に見舞われた時などに、改札口に置いてある傘を借り、後日返却するというものです。文字通り人の善意を大前提にしている事業。心温まるじゃありませんか。

もう1つは、市民図書館ともいうべき試みを提案。読み終えた書籍を古紙回収に渡すにはもったいない――というような思いは誰にもあるはず。そんな市民の方から、愛着ある書籍を駅構内の書棚に寄贈してもらえば、多くの人びとと感動を共有することが可能となります。理事者からも、「ユニークな問題提起なので積極的に検討する」との主旨の答弁がありました。期待したいです。

なお、委員会では本年から始まった有識者会議や、昨年から有志が立ち上げた「乗っておくれやす大作戦プロジェクトチーム」の計画推進状況などについて報告があり、各委員から多彩な質疑が展開されました。

財政健全化への道は、いよいよ正念場。待ったなしの真剣勝負です。研さんを重ねて、実り多い提言ができるよう、市民感覚を根本にして頑張っていきたいです。


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