京都市会を分かりやすく皆様にお伝えします。

2018年度8月度産業交通水道委員会

2018年8月10日

8月10日10時から市会第2会議室で産業交通水道委員会が開かれ、湯浅光彦委員(右京区)、かわしま優子副委員長(伏見区)とともに参加しました。

上下水道局から「びわこ疏水記念館リニューアル」の報告があり、来年3月に向け7,800万円の予算で実施するとのこと。プロジェクトマッピングを駆使した映像などで印象的かつストリー性ある空間を演出し、分かりやすさを強化するなどの方針が説明され、5人の委員が質疑しました。その中で、私は以下の点を質しました。

(1) インバウンドの来館が増えている。多言語対応への充実を強化するべきである。
(2) フィールドミュージアムの機能強化で周辺に誘導するため、トータルな複眼的視点の工夫が大事。コンシェルジュ的な役割も企画するべきでは。
(3) 初代府議会議長で疏水工事着工時の京都商工会議所会頭であった山本覚馬や大河ドラマで注目の西郷菊次郎など、ゆかりの人物も多い。埋もれた人物にスポットライトをあて多角的な魅力を発信してもらいたい。
(4) インクラインドラム工場を新たに常時公開するとのこと。屋外でもあるので、耐震やバリアフリー等の防災減災の危機管理が重要である。

一般質問は、「鴨川東岸の疏水地域の安全対策」が議題となりました。共産委員の質問に対して「局横断の協議会は随時行なっている」との答弁でしたので、私はこの点を重視して挙手。石川県金沢市が国・県・市の連絡協議会が機能して意思の疎通が円滑となっている事例を紹介し、交通安全・通学路対策・防災減災・ライフラインなど局を超えた体制を拡充すべきであり、国や府との協議会を「定例化」するよう求めました。

次の交通局からは、7月末に表面化した「カード乗車券窃盗事件」について報告。一般社団法人が委託されている市バス清掃業務において、清算時の金額不一致が激増した件の調査の結果、60歳代のアルバイト職員が窃取した事実が判明したとのことです。これに対し5名の委員が質疑に立ち、私も下記の点を議論しました。

(1) ここ数年は交通局の不祥事が目立っている。モラルと共にモチベーションが低下していると推測する。独占企業独特の競争意識への危機感が低い社内風土の問題が露呈したのではないか。
(2) 本年6月以降に精算の不一致が激増したとのこと。5月以前も月平均13.1件(年間約5万円)ということだが、これはやむを得ない範疇ではなく、極力ゼロにしていく企業努力が不可欠である。それが無いから6月末時点で不足金額が平均の3倍以上であった時点で発見できなかったのはないか。
(3) 今回の調査で、運転手が休憩時に乗務カバンが放置する割合が25%だと明らかとなった。言語道断ではないか。該当の西賀茂営業所ではいつから乗務カバン放置が増えたのか。昔からなのか。他の営業所はどんな実態か。徹底した調査をするべき。
(4) 信賞必罰は大事。厳罰で臨むことは当然だが、賞の部分も軽視してはならない。猛暑の中渋滞する道を無事故で運転する運転手のモチベーションにも配慮してほしい。倫理違反への感覚がマヒすることがない体制を構築する契機とすべき。

局の最高責任者である管理者から、「抜本的な対策を徹底したい」との決意表明がありました。なお、一般質問はありませんでした。最後の産業観光局では理事者報告はなく、一般質問として「農林業の災害復旧」についての質疑がありました。

次回はお盆明けの24日に予定されます。通年議会の京都市会では、月2回の常任委員会で時間無制限ガチンコ勝負の一般質問があるという、全国でも珍しいシステムで運営されており、他都市の議員からもビックリされています。議員も理事者も、お互いが切磋琢磨して成長できる態勢であることに感謝しつつ、研鑽に励んでいこうと決意しています。頑張りまっせぇ~っ!!